字が下手なので文字はできるだけPCやiPhoneで書くことにしていますが、公式の文書やちょっとしたメモなど手で書くこともあります。「弘法筆を選ばず」の反対で下手だからこそせめて書きやすい道具をと考えて、筆記用具も色々試しています。今回はボールペンを取り上げます。
試験用に滑りの良いものを選ぶ
学生の頃は文房具について無頓着だったのですが、会計士試験で論述式の問題をボールペンで書くようになってから拘るようになりました。
試験勉強を始めた頃は100円の郵便局に置いてあるようなものを使っていたと思います。普段使っていた筆記用具はシャープペンシルでボールペンを使う機会も限られていたのでとりあえず持っているものを使っていました。
ところが、勉強が進むにつれて実践的な問題を解く段階になると長時間ペンを走らせなければ行けません。100円ボールペンでも良いのですが、「できれば手にかかる負担が少なく、滑らかな書き心地のものが」と欲が出てきます。さらに、採点のことを考えるとできるだけきれいな文字が書けるようにと「安定感があるもの」という条件まで考えるようになりました。人生を賭けた大きな試験ですからできる範囲の投資は惜しみません。100円を超えるボールペンを選ぶ時が来ました。
文具店は減少 購入はホームセンター、書店、ネットで
私がまだ小学生の頃は街の文具店が学区内に4,5件はありましたし、コンビニも未だそれほど多くなかったので文房具は文具店で買っていました。今は文具店単独で商売をされているところは少なくなりましたし、文具店の店舗数も大きく減少しています。
経済産業省が実施している商業統計速報(卸・小売業)によると、調査が始まった1956年から1985年頃までは店舗数にあまり変化はなく概ね30,000前後で推移していました。それ以降減少の一途を辿り2007年には40%以下の12,000弱になり、現在では10,000を割り込んでいるとも言われています。その理由の1つは文具の価格が大きく下落していること。商品を大量に仕入れて販売できる大手でなくては利益が出ない構造になってしまったのです。価格競争できない街の文具店はどんどん閉店に追い込まれ、今は規模の大きな所か何らかの特徴を持った個性的なお店だけが残っている状況です。
私のうちの周りにも、文具だけを扱うお店は(私が調べた限りでは)ありません。購入は書店か東急ハンズのようなホームセンターもしくはネットからですが、ボールペンは実際に手に持って試したいので実店舗での購入がほとんどです。そうして選んできたボールペンを挙げていきます。
滑らか&安定感の条件で選びました
購入した順に見ていきます。
ドクターグリップ (パイロット)
機能性を重視して開発されたボールペンとしては最も古いのではないでしょうか。1991年発売ですでに23年の歴史があります。「人間工学に基づいて作られた」の殺し文句に惹きつけられてあっさり購入してしまいました。写真はG-Specですが私が最初に買ったのはレギュラーのもう少し太いタイプです。
初めて買った高機能文具だったのでその値段(600円)とも相まって「絶対良いものだ」と思い込んで使っていました。実際、100円ボールペンよりもボディが太くて握りやす疲れも感じにくかったと思います。また、重心がしっかりしていて安定しているため文字も書きやすかったです。
ニュー スパイラルCC (ZEBRA)
ドクターグリップで十分満足していたのですが、さらに高み(?)を目指してニュー スパイラルを試しました。ボディをは太く作って握りやすくしているのはドクターグリップと同様ですが、名前の由来となったスパイラルラインを持つところに特徴があります。
スパイラルラインはボディに刻まれたらせん状の溝で、人差し指の付け根と接する部分の面積を増やすようになっています。これによってさらなる安定感が得られて、書く時の感触も良く疲れも感じにくいという優れた特徴を持っています。
ジェットストリーム (三菱鉛筆)
ドクターグリップ、ニュー スパイラルはともに優れたボールペンで今でも気に入っています。ただ、一つだけ問題がありました。それは特徴の一つであるグリップに使われているゴムです。新しい間は特に問題はなく快適に使えるのですが、しばらく時間が経つと劣化してきてベトベトするのです。私の保管の仕方が悪いせいかもしれませんが、何度も同じような状態になってしまうのでやむなく別のものを探しました。そこで選んだのがジェットストリームです。
特徴は書き味が滑らかなこと。ほとんど力を入れなくてもするするとペンが進んでいきます。グリップはゴムですが劣化によるべとつきはありません。そしてなんと言っても値段が安い。1本157円ですからコストパフォーマンスも抜群です。インクの消費がやや早い印象がありますが、それを越える十分なメリットがあります。
コクーン (パイロット)
機能とコストパフォーマンスで優位性を持つジェットストリームですが、これにも一つ問題がありました。それは重心が不安定なこと。値段の関係で仕方がないのですが、私には重みが足りずペンの滑りが良すぎて文字の形が決まりにくいのです。そこで、ドクターグリップ、ニュースパイラルの安定性をもちながらグリップがベタベタしないものを探して、選んだのがコクーンでした。
ボディは太く作られて手に馴染みやすく、しっかり握れるようになっています。ゴムは使われていないので劣化によるべとつきも心配なしです。重さが30gでドクターグリップ、ニュースパイラルよりも重く安定感があります。重みによる疲れも懸念されますが、現在は試験のように長時間ペンを動かす機会はないので問題ありません。筆の運びはジェットストリームほどではありませんが、十分滑らかでストレスなしです。
現在、使っているのはこのコクーンですが、今後も面白そうなボールペンが出てきたらどんどん試していきます。
TECH3+ (CROSS )
こちらは番外編。プレゼントでいただいたものです。普段使いではなく、ここぞと言うときと緊急用にいつもペンケースに入れています。
初めて使ったcrossのボールペン(シャープペンシルにもなります)ですが軸が安定していてとても使いやすいです。書き味も滑らかで紙の上を滑らせる感触が気持ち良いです。
大事に使いたいので常用はしていませんが、たまに取り出して感触を味わっています。デザインも良くて気に入っています。
まとめ
文具の世界にも個性的なアイテムが増えて見るだけでもとても楽しいです。
文具はビジネスで欠かせないものですから、数あるアイテムの中から自分に合うものを積極的に取り入れて、オフィスでの作業を快適にしましょう。
<おまけ>
今日は抜けるような青空で屋内にいるのがもったいなくなり予定を変更して午前中にランへ。
少し遠出して秋の空気と街並みを堪能しました。贅沢な時間でした。